LEARNING LIBRARY自由研究の進め方・用語集

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カーボンニュートラル

カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量を減らすだけでなく、排出された分を除去することで、全体の排出量を実質ゼロにするという考え方です。温室効果ガスの回収方法には、植林による光合成の促進のほか、化学反応を利用して大気中から直接回収するDAC(Direct Air Capture)などの技術があります。これらは「ネガティブエミッション技術」と呼ばれ、近年研究が進められています。

海水面上昇

1880年以降、海水面は20cm以上も上昇しています。この主な原因は、地球温暖化によって北極や南極の氷河が溶けていること、そして水が温まると体積が増える(膨張する)性質があるため、海水が膨張していることなどが挙げられます。海水面の上昇により、低地の多い島国や大陸沿岸部の都市では、洪水の被害が増えたり、街が水没したりする脅威にさらされています。さらに、熱帯の沿岸にあるマングローブ林などが被害を受けると、地球全体で吸収される二酸化炭素量が減り、地球温暖化がさらに加速するという悪循環も懸念されています。

化石燃料

化石燃料とは、古代の動植物の死骸が地中に堆積し、長い年月を経て形成された資源の総称です。主なものに石油、石炭、天然ガスがあり、火力発電の燃料やプラスチック原料など、私たちの生活に不可欠な幅広い用途で使われています。しかし、これらの燃料を燃やすと二酸化炭素などの温室効果ガスが排出され、地球温暖化の大きな原因となります。また、化石燃料の埋蔵量には限りがあり、このまま使い続けるといずれ枯渇してしまう恐れもあるのです。

火力発電

火力発電は、石油や石炭などの化石燃料を燃やして水蒸気を発生させ、その力でタービンを回して発電する仕組みです。世界の発電量に占める火力発電の割合は高く、日本でも全体の発電量の約7割を占めています。この発電方法は、天候に左右されず安定した電力供給が可能で、発電量が調整しやすいというメリットがあります。しかし、化石燃料の使用による温室効果ガスの排出が地球温暖化の一因となるため、火力以外のエネルギーを用いた発電や環境にやさしい火力発電への転換が進められています。