LEARNING LIBRARY自由研究の進め方・用語集

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オゾン層

オゾン層は、地上約10〜50km上空の成層圏にあり、オゾンという気体を多く含む領域です。太陽からの有害な紫外線を吸収し、地球の生態系を守る重要な役割を担っています。しかし、1970年代に人工化学物質であるフロンがオゾン層を破壊する可能性が指摘され、1982年には日本の観測隊が、オゾンが著しく少ない「オゾンホール」を南極上空に発見しました。その後、「ウィーン条約」や「モントリオール議定書」によりオゾン層を破壊する物質が規制されたことで、オゾン層の回復が進んでいます。将来的には完全に回復すると予測されており、これは国際社会が協力して環境問題に取り組んだ成功例として高く評価されています。

温室効果ガス

二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、フロンなどは、赤外線を吸収しやすい性質を持つため「温室効果ガス」と呼ばれます。これらのガスが大気中にあることで、地表から出る赤外線が再び地球に戻され、大気が温まる原因になります。特に温室効果が高く、オゾン層も破壊するフロンについては、1987年に採択されたモントリオール議定書で、生産・消費を段階的に削減していくことが決まりました。他の温室効果ガスについても、国連気候変動枠組条約などに基づき、世界中で排出量を削減するための取り組みが進められています。

温排水

火力発電所や原子力発電所では、高温・高圧の蒸気でタービンを動かし発電します。使用後の蒸気は冷却水で冷やされて水に戻り再利用されますが、この過程で冷却水は蒸気から熱を奪い温まります。この温まった水が海や河川に排出されたものを「温排水」とよびます。温排水は水温上昇を引き起こし、排出場所周辺の生態系に影響を与える懸念があります。現在、この問題を軽減するため、温排水を養殖池へ導き、魚介類の育成・養殖に活用するなどの試みがなされています。